ソイプロテイン(大豆プロテイン)には様々な効果があるとされ、メリットとデメリットの両方があります。筋トレやダイエットに利用する前に、その大切な効果を両面からしっかりと確認しておきましょう。
ソイプロテインにはもちろん様々なメリットがある反面、実は確認しておかないと怖いデメリットもあります。
筋トレやダイエットをおこなうのにソイプロテインについて何も知らない状態で利用する前に、一度メリットとデメリットを確認して、客観的な判断のもと、利用するかどうかを決めましょう。
ソイプロテインの効果をメリットとデメリットに分けてみていきます。ぜひ参考にしてみてください!
目次
- 1 ソイプロテイン(大豆プロテイン)とは?
- 2 ソイプロテインがもつ効果
- 2.1 ソイプロテインのメリット①:動物性タンパク質の代替として利用できる
- 2.2 ソイプロテインのメリット②:カロリー摂取を抑えられる
- 2.3 ソイプロテインのメリット③:ソイプロテインはLDLコレステロールを減らす効果がある
- 2.4 ソイプロテインのメリット④:心臓病のリスクを減らす効果もある
- 2.5 ソイプロテインのメリット⑤:女性には更年期の影響を抑える効果も?
- 2.6 ソイプロテインのメリット⑥:特定のガンの抑制に効果あり
- 2.7 ソイプロテインのデメリット①:甲状腺の肥大や機能低下を引き起こす
- 2.8 ソイプロテインのデメリット②:テストステロンを減らしてしまう
- 2.9 ソイプロテインのデメリット③:アレルギーを引き起こす可能性もある
- 2.10 ソイプロテインのデメリット④:正直、長期の効果がよく分かっていない
- 3 ソイプロテイン/大豆プロテインの効果|メリットとデメリットとは?筋トレのためにも知っておきたいことのまとめ
ソイプロテイン(大豆プロテイン)とは?
ソイプロテイン、別名大豆プロテインとは、その名前から分かるとおり、大豆に含まれるタンパク質。
大豆のタンパク質は、植物性のタンパク質ではめずらしい完全タンパク質(注1)であるため、大豆は「畑の肉」とも呼ばれ重宝されています。
(注1:人間が体内で作ることのできない必須アミノ酸全てを供給するタンパク質)
それをサプリメントとして加工したものが、一般的に筋トレやダイエットのサプリメントとしてみることができる「ソイプロテインパウダー」。
ソイプロテインパウダーは、その大豆のタンパク質がもつ特徴から、長い間ゆっくりと時間をかけて吸収されていくのが特徴。
そのため、満腹感を得やすかったり、タンパク質から分解されたアミノ酸を長い間血中に供給することができるといった特徴があります。
他にも、大豆には多くのビタミンが含まれているため、健康面や肌質の向上にも効果的です。
ソイプロテインがもつ効果
このような特徴をもつソイプロテイン(大豆プロテイン)には、多くの効果があるとされており、それらはメリットだけではなく、デメリットも含まれているので、長期的な利用には注意が必要になります。
ソイプロテインがもつ効果について、それぞれメリットとデメリットに分けて確認していってみましょう。
ソイプロテインがもつ効果:メリットとは?
ソイプロテインのメリット①:動物性タンパク質の代替として利用できる
ソイプロテイン(大豆プロテイン)は、肉から摂取する動物性タンパク質を補うための実用的な代替品。
ソイプロテインの特徴としても触れたとおり、植物性のタンパク質ではめずらしく必須アミノ酸を全て含んでいる完全タンパク質であるため、人の体が筋肉を作ろうとした時に、最も利用効率のいいタンパク質であるといえます。
特に、動物性のタンパク質として有名なホエイプロテインやカゼインプロテインは、牛乳を原料として作られているため、元々乳製品に対してアレルギーがある人などには向いていません。
そんな人にとっては、代替品として利用可能なひとつのタンパク質がソイプロテインであるといえます。
ソイプロテインのメリット②:カロリー摂取を抑えられる
ソイプロテインは、その特徴として消化に時間がかかるために、お腹に長時間溜まりやすいといった点を紹介しましたが、それによって満腹感を満たしやすく、食事に対する欲求を抑えることが可能。
そのため、ソイプロテイン(大豆プロテイン)でタンパク質をとりながら筋肉を維持、または増強しながらも、脂肪の増加を抑えていったりと、ダイエットや減量をしたい時などには大きなメリットがあります。
また、大豆に含まれるレシチンは、女性の大敵であるセルライトの溶解効果もあるといわれていたりするため、セルライトを落としながらダイエットをしたい人にはおすすめしたいプロテインです。
ソイプロテインのメリット③:ソイプロテインはLDLコレステロールを減らす効果がある
LDLコレステロール、別名悪玉コレステロールは、増えすぎることで血管の中に溜まっていき、動脈硬化などを引き起こすとされるコレステロール。
大豆タンパク質を含む食事を積極的にしていくことで、そんなLDLコレステロールを減らしていくことが可能だともいわれています。
同時に、善玉コレステロールであるHDLコレステロールは減少させることはないといわれているのも優れた点。
悪玉コレステロールが高めだと思う人には、善玉は残して悪玉は減らす、大豆プロテインがおすすめです。
ソイプロテインのメリット④:心臓病のリスクを減らす効果もある
前述したように、ソイプロテインは悪玉コレステロールを減らす効果があるとされます。
その結果、動脈硬化の先に起こってくるかもしれない心臓病のリスクを減らすことも考えられる。
つまり、悪玉コレステロール値を下げるとされるソイプロテイン(大豆プロテイン)は、心臓病のリスクまでも下げるスーパーフードかもしれないということです。
日常的に大豆を摂取してタンパク質をとっていくと、時間と共にコレステロールを下げ、同時に健康的な血管、血流、そして心臓を形成していけて、健康寿命も伸ばしているのかもしれませんね。
ソイプロテインのメリット⑤:女性には更年期の影響を抑える効果も?
大豆には有名なイソフラボンが含まれます。
そしてこのイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと同じような働きをすると考えられているのです。
そのため、更年期に突入することで、女性ホルモンが少なくなりホルモンバランスが崩れたため、骨粗しょう症など、様々な影響を受ける女性にとって、ソイプロテイン(大豆プロテイン)を摂取することは、その影響を抑えていくためにも効果的かもしれないと示唆されています。
ただし、このイソフラボンが女性ホルモンのように働くという点については、「全ての女性においていえることではない」ともされている点は覚えておいた方がいいでしょう。
加齢によってエストロゲンの分泌量が減少すると女性ホルモンのように働かないこともあります。
ソイプロテインのメリット⑥:特定のガンの抑制に効果あり
大豆を摂取して得られるイソフラボンには、特定のガン(前立腺ガンなど)のリスクを減らす効果もあるかもしれないという示唆もあります。
国立がん研究センターによると、イソフラボンをよく摂取するグループで、前立腺ガンのリスクが下がったという報告がされており、イソフラボンの摂取が前立腺ガンを予防できるのではないかと仮説を立てています。
しかし同時に、進行性の前立腺ガンに対しての効果はいまだ未知数で、「進行ガンを促進させる可能性も残ります」と結論づけているため、この点についてはまだまだ今後の研究が必要な部分です。
本当に大豆に含まれるイソフラボンが、前立腺ガンを含めた特定のガンの予防になるとしたらうれしいですね。
(参照:国立がん研究センター)
ソイプロテインがもつ効果:デメリットとは?
ソイプロテインがもつ効果には、メリットとは逆に摂取をすべきかどうか一度しっかりと考えるべきデメリットも含まれている可能性があります。
そのソイプロテインがもつとされるデメリットについてみてきましょう。
ソイプロテインのデメリット①:甲状腺の肥大や機能低下を引き起こす
ソイプロテイン(大豆プロテイン)のデメリットとして、含まれるイソフラボンが甲状腺肥大や機能低下を引き起こしてしまうかもしれないというものがあります。
そして、甲状腺機能が低下すると起こる症状として、疲労感や月経不順などといったものが含まれます。
実際のところ、甲状腺が分泌する甲状腺ホルモンはヨウ素を主原料としており、大豆に含まれるイソフラボンが、この甲状腺へのヨウ素の取り組みを阻害する作用をもつとされています。
そのため、ヨウ素がたりない状態でソイプロテインをとりすぎると、甲状腺の肥大や機能低下などが起こってしまうとも考えられるのです。
ソイプロテインのデメリット②:テストステロンを減らしてしまう
筋トレをして筋肉を大きくするために大切なホルモンのひとつであるテストステロン。
実は、ソイプロテイン(大豆プロテイン)は、このテストステロン値を低くしてしまうといったデメリットも指摘されています。
テストステロン値が下がってしまうということは、その分、筋肉の成長を遅らせてしまうことにもなり、筋トレのサプリメントとしてソイプロテインは、実はあまり適さないのではないかという指摘もあるのです。
ソイプロテインのデメリット③:アレルギーを引き起こす可能性もある
人によっては、大豆に対してアレルギーをもっている人もいます。
そういう人がソイプロテイン(大豆プロテイン)を摂取した場合、アレルギー反応が起こってしまい、皮膚の発疹やかゆみなどを引き起こすこともあります。(参照:大塚チルド食品)
他にも、消化不良による下痢などにもなってしまう可能性があるため、大豆アレルギーもちの人にとって、ソイプロテインは利用できないといったデメリットもあります。
もし牛乳から作られたホエイやカゼインプロテインもダメ、大豆から作られたソイプロテインもダメといった場合は、ピープロテインなどの別のプロテインを利用していく必要が出てきます。
ソイプロテインのデメリット④:正直、長期の効果がよく分かっていない
そして、ソイプロテインのデメリットとして最大のポイントが、実は長期的に摂取した場合の効果についてはいまだによく分かっていないという点。(この記事の中で「かもしれない」などの表現を多用したのはそのため)
そのため、さまざまなメリットやデメリットがあるといっても、実際にはまだ仮説の域を出ないものがほとんどであり、絶対的な推奨をできないといった点が、ソイプロテインの最大のデメリットであるということができます。
基本的には、ソイプロテインをとりすぎなければ安全であるといった声もありますが、それでもイマイチ長期に与える影響が分かっていない以上、なかなか積極的に利用しずらかったりするのです。
効果がはっきりわかるまで時間がかかるかもしれませんが、今までに紹介したメリットとデメリットを確認して自分の目標と照らし合わせて活用していくのがいい方法です。
ソイプロテイン/大豆プロテインの効果|メリットとデメリットとは?筋トレのためにも知っておきたいことのまとめ
ソイプロテイン(大豆プロテイン)の効果について、メリットやデメリットとしていわれているものをそれぞれみてきました。
ソイプロテインはまだまだこれからの研究が必要なプロテイン。
基本的にはホエイやカゼインプロテインなどをタンパク質のサプリメントとして、問題なく利用できるというのであれば摂取していき、どうしてもホエイやカゼインが利用できない時などに、ソイプロテインの利用を考えていくようにしましょう。