サッカーの体幹トレーニング方法を厳選して紹介していきます。全てのプレーの基盤となる体幹の筋肉をおすすめな筋トレで強化してサッカーのレベルアップを図りましょう。
サッカーにおいてプレーの質を向上させたいなら、実践練習だけでなく体幹トレーニングや筋トレをおこなっておくと効果的。
しかし体幹トレーニングといっても多くのものがあるため、どれから手をつけたらいいか分かりにくいのも確か。
そこで、サッカーにおすすめな体幹トレーニング方法を厳選して紹介していきます。サッカーに必要な体幹力を鍛えて、パフォーマンスを底上げしていきましょう!
サッカーに体幹トレーニングが必要な理由
まずはサッカーに体幹強化が大切な理由から簡単にみていきます。
体幹の強さというのは、スポーツ全般において大切。というのも、人間がおこなう動作のほとんどは、体幹を中心にして起こるためです。
もちろん、サッカーにおいてもとても大切な体の部位になります。
体幹を強化するということは、柔軟性、耐久力、持久力、他にもプレー中の安定感を高めることになり、強力なシュートを打つことはもちろん、安定感のあるドリブルをおこなっていく、他にもケガのリスクを下げるためにとても有効になってきます。
体幹の筋肉について
そして広い意味でこの体幹には、全身から頭部と四肢を除いた胴体の筋肉全てが含まれることになります。
その体幹の筋肉の中でも、お尻の臀筋群の強さやお腹や腰回りの筋肉(骨盤につながる腸腰筋やお腹前面にある腹直筋やサイドにある腹斜筋)などは、特に下半身の動作が多いサッカーにおいては大切になってきます。
これら多くの体幹の筋肉が強化され、一緒に働くことでサッカーのプレーの基盤を整えていくことが可能になり、より高いパフォーマンスを発揮していくことが可能になるのです。
サッカーにおすすめな体幹トレーニング
体幹トレーニングといっても、とても多くのものがあります。
そんな数ある体幹トレーニングの中でも、サッカーにとってもおすすめな体幹トレーニングとして有効な筋トレを9つ厳選して紹介していきます。
体幹トレーニング①:ダンベルランジ
ダンベルランジは下半身のバランスや安定感を高め、サッカー選手にとっては、走行時のスピードアップなどにつながってくる体幹トレーニング。
また、体のブレが少なくなることで無駄な動きがなくなり、長時間の試合であっても疲れにくい体を作るのに役立ちます。
- 両手にダンベルを持って直立します
- 背筋を伸ばし、姿勢を正しておきましょう
- 片足を一歩前(1mくらい)に踏み出していきます
- 前に出した太ももが床と平行になるまで両膝を曲げて腰を落としていきます
- その後最初の状態に戻り、繰り返していきます
- 片側が終わったら、逆側も同じように繰り返していきましょう
体幹トレーニング②:ブルガリアンスクワット
この筋トレは片足でバランスを取りながら下半身を下ろしていくことになり、サッカーの中でも片足立ちになる必要がある時などの安定感を増すためにも効果的。
また、片足ずつ軸にして腰を上げ下げすることにより、左右の筋肉の不均衡を無くしていくといった面でも利用価値があります。
サッカーに大切な太ももの大腿四頭筋やハムストリングはもちろん、お尻の筋肉やその他の体幹強化に効果がある体幹トレーニングです。
- 後ろ足の甲をベンチにおきます
- この時、後ろ足の膝は多少曲がっているようにしておきましょう
- 前に出した軸足の膝を曲げて腰を下ろしていきます
- 後ろ足の膝も床に向けて同時に曲げていきます
- 頭はあげたまま、胸を張り、顔は真っすぐ前を見るようにします
- 前足に力を入れて体を上げていきます
この体幹トレーニングでは、前足が十分踏み出せていないと、前足の膝が前のめりになってしまい、過剰な負荷が膝にかかってしまいまうので注意しましょう。
また、左右の筋力不均衡をなくすためにも、弱い方から取り組むようにするといいでしょう。
初心者は自分の体重のみでおこない、中級者や上級者はダンベルやバーベルなどの負荷を追加しておこなっていくとさらに大きな効果を得ることができます。
体幹トレーニング③:ゴブレットスクワット
ゴブレットスクワットは、全身を強化するためにもとても効果が高いスクワットのバリエーションのひとつ。
通常のスクワットと比較しても、姿勢を維持するための意識をより必要とするため、大腿四頭筋、ハムストリング、臀筋群などのメジャーな下半身の筋肉はもちろんのこと、バランスをとって姿勢を維持するために大切な他の細かい体幹の筋肉までも十分に刺激していくことになります。
- 足を肩幅より広めに開いて立ちます
- 1個のケトルベルもしくはダンベルを胸の前に近づけて持っておきます
- 太もも裏がふくらはぎにくっつく程度まで腰を下ろしていき一旦静止します
- 背中をまっすぐに維持したまま動作をおこなっていくように意識しましょう
- その後、腰と両膝を伸ばしていき最初の姿勢に戻ります
体幹トレーニング④:4ウェイランジ
この体幹トレーニングは、下半身の筋トレとして有名なランジ動作を4方向におこなっていく筋トレ。
片足を軸にもう片方の足を4方向に出していくにはバランス力が必要なため、体の安定力を強化するためにもとても有効。
股関節の内転筋群や外転筋群、太ももの大腿四頭筋、お尻の臀筋群やその他の体幹の筋肉など、サッカーに必要な多くの筋肉を実践に近い使い方で強化していけます。
(※左足を軸足にした場合)
- 正面のランジをおこなう(12時の方角)
- 胸をはって頭を上げ、視線はまっすぐにします
- 大きく一歩(右足)を前に踏み出します
- 胴体を引き締め、左膝を床に向けたまま腰を落としていきます
- その後、前足のかかとに力を入れて立ち上がり、後ろ足を元の位置に戻します
- 右側へのサイドランジ(3時の方角)
- 右足を右側へ踏み出す以外は、正面のランジと同じ
- 後ろ側へのバックランジ(6時の方角)
- 右足を一歩下げていく以外は、正面のランジと同じ
- 左足は固定したまま、右足を後ろに下げます
- 左側へのサイドランジ(9時の方角)
- 軸足を右足に変えて、左足を左側へ踏み出していきます
これらの4つの動きを1周で1回と考え、必要な回数おこなっていきます。その後、軸足を変更して逆回りの4ウェイランジをおこなっていきましょう。
体幹トレーニング⑤:プランク
プランクは体幹トレーニングの中でも最もメジャーな筋トレ。体幹の筋肉全体を引き締めていくのにとても有効。
サッカーにおいては、体のバランスを維持するための安定感向上につながってきます。
- うつ伏せになって体を持ち上げ、つま先と肘でバランスをとります
- 肘は肩の真下の位置で、首と頭は胴体の直線上であるようにします
- お腹と腰を引き締めて、お尻を上げて維持します
- 腹筋はギュッと力を入れておきましょう
- 息をとめずにおこなっていきます
- 30~60秒から始め、徐々に時間を長くしていきましょう
体幹トレーニング⑥:サイドプランクレッグリフト
基本のプランクと一緒にサイドプランクをおこなって、体のサイドにある筋肉もしっかりと引き締めておきましょう。
通常のサイドプランクに加えて、体を維持しながら片足を上げ下げするサイドプランクレッグリフトをおこなうことで、サッカーにおいて大切な腹斜筋やお尻のサイドに位置する中臀筋などを鍛えることができ、プレー中のターンや切り返し動作の安定化につながります。
- 体の左側を床につけて横になり、左足でバランスをとります
- 右脚は上げておきましょう
- 左肘を床につけ、腰を床から上げていきます
- 腰が胴体と直線になるようにしておきましょう
- 上の腕を真上につきあげるように真っすぐ伸ばします
- ゆっくりと右脚を上げ下げします
- サイドプランクの状態は維持したままおこなっていきましょう
- 必要回数繰り返したら、逆側もおこなっていきます
もし難しいと思ったら、慣れるまでは壁に背中をつけておこなっても大丈夫です。
体幹トレーニング⑦:ノルディックハムストリングカール
この筋トレは、筋繊維が伸びながらも力を発揮していくエキセントリック収縮を集中しておこない、ハムストリングを中心に、下半身の後面全体に効果の高い筋トレ。
エキセントリック収縮の筋トレは、筋繊維へより大きな負荷をかけいくことになり、筋肉が短くなって力を出すコンセントリック収縮と比べても、筋成長へ効果が高いとされます。
また、姿勢を維持するためにも大切な背中の脊柱起立筋の強化にもおすすめです。
サッカー選手にとっては、プレー中に起こりがちなハムストリングのケガを防いでいくといった効果を期待できます。
- マットなどを敷き、肩幅の広さで膝をつきます
- 両足のかかとを補助の人に押さえてもらったりして固定します
- 視線を正面に向け、体をまっすぐにしたまま前方向に徐々に倒していきます
- 可能なところまでゆっくりと体を倒していきましょう
- 耐えられなくなったら、手で体を支えるようにして体をマットに倒します
- その後、最初のポジションに戻り、繰り返していきます
- スタートポジションに戻す時は手を利用しても大丈夫です
- 慣れてきたらハムストリングとお尻の力だけで起き上がってみましょう
このノルディックハムストリングカールをおこなうにあたって、膝がかかとから遠ざかれば遠ざかるほど動作が簡単になっていくので、まだハムストリングが十分に強化されていない場合などは、距離を調整しながらおこなってみましょう。
また、エキセントリック動作で効果を上げるためには、できる限りゆっくりと負荷に耐えておこなうことが大切です。
体幹トレーニング⑧:シングルレッグヒップリフト
シングルレッグヒップリフトは名前のとおりお尻を中心に、下半身後面の筋肉からお腹周りの筋肉までを強化していく筋トレ。
通常のヒップリフトを片足でおこなうことで、より負荷を強くして必要な筋肉を強化していくことになります。
サッカーに大切なお尻の筋肉を中心に、ハムストリングやお腹と腰周りの体幹の筋肉を鍛えていくのに効果的です。
- 右の膝を約90度に曲げ、床に立てて横になります
- 左脚は真っ直ぐと伸ばしておきましょう
- 左脚を伸ばしたまま床から離し、胴体と一直線になるようにあげていきます
- かかとに力をいれ、お尻の筋肉を引き締めて腰を床から離していきます
- 膝と腰、肩のラインが真っ直ぐになるのを目安に上げていきましょう
- しっかりとバランス取りながら、元のポジションに体を下ろしていきます
体幹トレーニング⑨:ニーレイズステップアップ
この体幹トレーニングでは、脚を前方へ思い切り上げる動作、その後さらに膝を高く持ち上げていく動作(ニーレイズ)を通して、サッカーのプレー中でも大切な下半身の瞬発力強化から脚を前に振り上げるために大切な腸腰筋の強化などを実践的な動きで鍛えていきます。
大腿四頭筋やハムストリング、臀筋群はもちろんのこと、股関節を屈曲するための筋肉(腸腰筋など)やその他の体幹の筋肉を同時に強化していきます。
- 体の横で両手にダンベルを握り、箱やベンチの前に立ちます
- 右足をベンチにのせます
- 右足のかかとに力を入れて膝をのばしていき、体を持ち上げます
- 左足もベンチの上に乗るようにします
- その後、左足を床にもどしていきます
- 同じ動きを必要な回数繰り返していき、その後左右の足を変えて繰り返しましょう
もしまだ十分に体幹が強化されていない場合は、ダンベルを握らずに自重でおこなってみましょう。
逆に十分に体幹が強く、安定感があるのであればバーベルを利用しておこなうことも可能です。
ただしその場合はバランスを維持するのが難しいため、慣れるまではプレートをつけないバーベルシャフトを担いでおこなっていきましょう。
サッカーの体幹トレーニング方法はこれ!体幹の筋肉強化に筋トレしよう!のまとめ
サッカーの体幹トレーニングにおすすめな方法を紹介してきました。
サッカーのプレー向上には、実践の練習以外にもこのような体幹の強化が欠かせません。
もしサッカーのための体幹トレーニング方法を探しているのなら、是非参考にして普段のトレーニングメニューへ加えていってみてください!