筋トレを始めたばかりの人が良く疑問に思うことの一つに、「筋トレの効果が出るまでの期間/筋肉の変化が感じられるまでの期間はどのぐらいなのか?」ということがあると思います。
実はこの質問は、例えば「東京から大阪までどのぐらいの時間で行けるのか?」というのと同じです。というのも、新幹線で行くのか?普通列車に乗って行くのか?それとも車で行くのか?など、行き方や優先すべきことや目的でその時間も変わってきます。
筋トレも人によって、やり方や目的が違うため、効果が出るまでの期間も様々。だからといって、人によって様々と片付けてしまったら、結局回答が見つからずに終わってしまいます。
そこで、ある程度のガイドラインとして、「一般的に体の変化を感じられるまでの期間はどの程度なのか?」そして、「筋トレの効果が出るまでの期間に影響する要因や押さえておきたいポイントなどはどういったものか?」をお話ししていこうと思います。
目次
筋トレの効果が出るまでの期間とは?
意外かもしれませんが、実は筋トレを開始してから1週間も経てば筋肉は大きくなり始めます。しかし、その成長した量があまりにも小さいため、基本的にはその筋肉の変化を感じられないだけなのです。
筋トレのトレーニングメニューを調整して、正しい食生活をしながら厳密なトレーニングを行っていると想定すると、男性ならば1ヶ月に0.5~1kg程度は筋肉の変化として増量することは可能。
しかし、目に見えて筋トレの効果を感じる期間は少なくても数ヶ月かかります。
かなり順調に効果が出て、毎月1kg筋肉が増えたと仮定しても、2ヶ月かかるということです。そして、通常であれば毎月0.5kg以下だと思うので、効果を感じるまで4~6ヶ月ぐらいはかかってしまうということですね。
筋肉の変化において覚えておきたいポイント
次に筋トレの効果が出る期間に影響するポイントとして、認識しておくべきポイントを挙げておきます。
筋トレをやって効果を出すまでの期間が人より長く感じられたり、逆に短縮したい場合などに応用できる点もあるので、確認しておきましょう。
性別の違いは筋トレ効果を感じる期間にも影響する
筋トレの効果が出るまでの期間を考える時に、一番最初のポイントは性別の違い。簡単に言ってしまえば、男性は女性より早く筋肉の変化を感じることができるという点です。
ホルモンの影響
この男性の方が筋肉の変化を感じやすいという点は、主に男性の方が圧倒的にテストステロンの分泌が激しく、成長ホルモンを生成する能力も高いということが影響しています。
テストステロンは筋肉増強という点において、大変すぐれた効果をもたらす男性ホルモンの一種。結果として、男性の方が筋肉の成長という点では女性より早く結果を感じることになります。
男性と女性の筋肉の違い
実は男性と女性の筋肉の種類や質を比較した場合、女性の方が遅筋繊維(持久力筋)の割合が多いのではないかとが言われています。逆に言えば、男性の方が速筋繊維(瞬発力筋)が多いということ。
筋肉が大きくなるという場合、そのほとんどは遅筋ではなく速筋繊維に起因します。
つまり、もしこの説が正しく、男性の方が速筋繊維の割合が元々多い場合、女性に比べて筋肥大が目立ちやすいということが言えます。
そして、次に確実に男性と女性の違いを特徴付ける点として言えるのが、上半身の筋肉です。
人間は12歳~18歳ぐらいまでの思春期の間に、男女の違いが際立ってくることになりますが、この際に、男性の特徴として、上半身の筋肉が明らかに発達してきます。
男性の場合、テストステロンなどの男性ホルモンを受け取る受容体の量が上半身に多く確認されるため、結果として上半身が、女性より明確に発達してくるわけです。そのため上半身に関しても、元々男性の方が筋肉がつきやすくなるという特徴があります。
これらの違いにより、例え女性が男性と同じように筋トレを始めたとしても、筋肉の効果を実感できるまでの期間は男性に比べて長く掛かるといえます。
トレーニングの向き合い方も大切
筋肉量の増加を考えた場合、厳密に言えば、一定の条件の下でしか増えていかないと言えるかと思います。
ここで大切なのが、筋肉を大きくしたい、量を増やしたいのであれば、筋肉の成長に必要なトレーニングを行なっていくこと。そのために、まずは筋トレの目的をはっきりさせ、それに応じた負荷を調整して行くことが大切です。
一貫性
トレーニングにおいて一貫性を持つという点も忘れてはいけません。例えば、本来筋肉を大きくするという目的なのに、ランニングや縄跳びばかりやってしまうと、目的に合った筋トレ効果を出すために、余計な期間が掛かってしまいます。
目的に対してトレーニングの一貫性を保つことができれば、より早く筋肉を成長させていけます。
筋肉を限界まで追い込む
そして同時に、筋トレで最大限の効果を感じたいなら筋肉を限界まで追い込むことが大切になっていきます。
筋肉を追い込み、筋肉の疲労を引き起こさないと、筋肉は思った通りに成長してくれません。そのため、筋肉にダメージを与え、筋肉が自ら修復し、筋肉量を少しずつ蓄積していくようにする必要があります。
筋トレ効果が出るまでの期間中は忍耐力が大切
多くの人が早く効果を求めすぎです。その影響が感じられるのが、「すぐに筋肉量をアップできる!」などの広告。
脂肪を落とすことは、健康を無視すれば早くできますが、筋肉量を増やすには、ある程度の期間が必要になってきます。そのため、効果を実感できるレベルになるにはどうしても時間が必要になり、忍耐力が鍵になってきます。
筋トレの密度も筋トレ効果が出る期間に影響する
筋トレの頻度と密度も、筋トレの効果と期間を考えた場合に鍵になってきます。
- 筋肉に与える負荷を最大化するために、毎回のトレーニングを密度を濃くする。
- オーバートレーニングにならないレベルで、最大限の頻度で筋トレを行う。
この二つが最適化されることで、筋トレの効果が出る期間を短くすることができます。
トレーニングスケジュールの管理も筋トレ効果に影響する
例えば、月曜日と木曜日に下半身の筋肉、背筋、上腕二頭筋の筋トレ。火曜日と金曜日に上腕三頭筋、肩の筋肉、胸の筋肉といったスケジュールでトレーニングするとします。
こうすると、連続3日間はそれぞれの筋肉を休ませることが可能になりますよね?しかし、同時に連日筋トレをすることも可能になります。
このように筋トレのスケジュールを管理し、無駄なくトレーニングを行なっていくことで、気分が乗った時にだけ行うような、ランダムなトレーニング管理の仕方より、圧倒的に筋トレの効果を引き出しやすくなります。
食生活も筋肉の変化を引き出すポイント
食事は体重を増やす場合において、とても重要な役割をしています。
もし筋肉の量を1グラムでも増やしたいのであれば、カロリーの摂取量も同時に増やしていかなくてはいけません。それと同時に、筋肉の成長に欠かせないタンパク質を、少なくとも体重1kgに対して1.5gは摂取するようにしましょう。
また、バランスの取れたヘルシーな食事をすることにも頭に入れておきましょう。果物や野菜、そして毎日摂取するべきビタミンや他の栄養素も取り入れることが理想的です。
睡眠も筋肉の変化に影響を与える
睡眠も筋肉の効果を引き出す期間に影響してきます。
特に夜の10時~夜中の2時までは、筋肉に必要な成長ホルモンが最も盛んに分泌される時間とされているため、この時間内には、寝ているようにしましょう。
また、ストレスで生じるコルチゾールというホルモンは筋肉を分解する作用があるため、質の良い睡眠をとって、ストレスや不安を取り除くように休むことが大切になってきます。
筋トレの効果が出るまでの期間で注意しておきたいこと
筋トレをやってなかなか効果が感じられないからといって、筋肉が目に見えて大きくなる前に多くの人が筋トレを止めてしまいます。実際、大多数の人が半年も筋トレを継続できていません。
筋肉を変化させて、理想の体を手に入れるには時間がかかります。その点を認識して、最低でも数ヶ月は筋トレを継続し、辛抱強く待ちましょう。そして筋肉の変化を感じてみてください。少しでも感じられるようになると、モチベーションも高まり、その後の継続も容易になってきます。
その為にも、過度の期待はせず、現実的な目標を作り、地道にコツコツと成長していくのが、筋トレを開始してから効果が出るまでの期間で最も大切になってくるコツです。
筋トレの効果が出るまでの期間とは?筋肉の変化を実感できるまで◯ヶ月!?のまとめ
筋トレで効果が出るまでの期間というのは、それなりに長い時間が必要です。何事もそうですが、地道に続けていくことがとても大切になってくるってことですね。
その点さえ理解しておくだけで、最初なかなか効果を実感できなくても、諦めずに筋トレを継続していくことができそうですね。