脂肪燃焼トレーニングメニューに取り入れてみたい自重トレーニング種目と脂肪燃焼に効果的なメニューの具体例を紹介していきます。
脂肪燃焼トレーニングといえば、ランニングやエアロバイクを利用するなど、どちらかというと有酸素運動のイメージが強いかと思いますが、長時間の有酸素運動をおこなって脂肪を落とす場合、同時に筋肉も落ちてしまうというちょっと困った側面ももっています。
そうならないためにも、脂肪燃焼トレーニングメニューを筋肉を強化する筋トレで組んでいけば、筋肉を鍛えながら体脂肪も落とせるので一石二鳥でおすすめ。
そこで今回は、脂肪燃焼トレーニングメニューを組む際に取り入れてみたい自重トレーニング種目を10個紹介し、その後、脂肪燃焼に効果がある具体的なトレーニングメニュー例をレベル別に紹介していこうと思います。
目次
脂肪燃焼トレーニングメニューに取り入れたい自重トレーニング10選!
脂肪燃焼系自重トレーニング1)自重スクワット
スクワットといえば、筋トレの王様とも呼ばれるぐらい有名な種目。下半身の筋肉群を中心に、体幹周りの筋肉(腹筋や背中の脊柱起立筋)なども鍛えていけるトレーニング方法。
特に下半身の筋肉というのは、全身の筋肉の60%弱を占めるともされており、この部分をいかに鍛えていくかが、基礎代謝を向上させ、体脂肪がつきにくい体を手に入れるためにも大切。
また、多くの筋肉を動かしていく必要があるため、スクワット自体の動作でもそれなりに高い脂肪燃焼効果を見込めます。
- 両足を肩幅に開き直立します
- つま先はやや外に向けておきましょう
- お腹周りは引き締めて、胸を張って姿勢を正し、視線は前に向けておきます
- 膝がつま先より前にでないようにお尻を後ろに突きだしながら腰を下ろしていきます
- 太ももが床と平行になる程度までを目安にしゃがんでいきます
- この時、背中が丸まらないように背筋を伸ばしておきましょう
- かかとは常に床につけておくようにします
- 腰を下げた体勢から体を押し上げていき、スタートのポジションに戻ります
脂肪燃焼系自重トレーニング2)ランジ
ランジは、スクワットと同じぐらい下半身の筋トレ種目として競技人口が多いトレーニング種目。スクワットとは異なり、両足を前後にひらいて立つのが特徴。
その結果、バランスを取るために股関節外旋(太ももを回転軸にして、脚を付け根から外向きにひねる動作)に関与する下半身外側の筋肉の関与が高まってくることになり、スクワットではあまり強化できないバランス力のアップにつながってきます。
そして、脂肪燃焼トレーニングとしても下半身全体を強烈に鍛えていくことができ、動作を連続して続けやすいといった特徴もあるため、ある程度長くおこなって有酸素効果を高め、脂肪燃焼を引き起こしていくという点では、スクワットよりおすすめな筋トレ種目です。
- 背筋を伸ばして両足を肩幅に開いて直立します
- 膝は軽く曲げておくといいでしょう
- 胴体はしっかりと真っ直ぐにして引き締めておきます
- 片足を1.5歩分程度前方へ出していき、同時に腰を落としていきます
- バランスが崩れないようにしましょう
- 息は吸いながらおこなっていきます
- その後、体を起こしてスタートのポジションへ戻っていきます
- 体を起こしていく時は、前方の脚のカカトに力を入れるようにしましょう
- 息は吐きながらおこなっていきます
- 片側をまずは繰り返していき、その後逆側もおこないます
脂肪燃焼系自重トレーニング3)ヒンズープッシュアップ
腕立て伏せは上半身の中でも大きな筋肉である大胸筋や肩の三角筋(前部)、そして上腕の中でも最も大きな体積を誇る上腕三頭筋を鍛えていく効果のある上半身を代表するトレーニング。
その腕立て伏せをおこなうにあたって、ただ体を上下に動かすだけではなく、よりダイナミックに前後にも体を動かしていくのが、ヒンズープッシュアップという腕立て伏せのバリエーション。
結果として、上半身の中でも大きな筋肉群を鍛えて基礎代謝を向上させ、ダイナミックな動きを続けていくことで、脂肪燃焼効果を高めた動作を繰り返していくことになります。
- 両手を床につき、腰を上げて腕立て伏せの体勢を作ります
- 両足は肩幅程度に広げておきましょう
- 腕立て伏せをするように腕を曲げながら顔を床すれすれまで持っていきます
- 顔を上にあげていき、上体を反らします
- その後、逆の動きをおこない元に戻っていきます
- この時のイメージは体で楕円を描く、または波打つように動かすといった感じです
脂肪燃焼系自重トレーニング4)チンアップ/逆手懸垂
チンアップまたは逆手懸垂というこの筋トレ種目は、その名前から分かるとおりグリップを逆手にしておこなう懸垂。
グリップを逆手にすることにより、肘を曲げる肘関節屈曲に関わる筋肉(上腕二頭筋や腕頭骨筋など)の関与を高めるため、順手の懸垂と比較してより動作を繰り返しやすくなるというのが特徴。
また、順手のグリップと比較して安定してバーを握り続けるための握力を出しやすくなる点も逆手懸垂のメリットのひとつ。
そしてもちろん懸垂であるため、背筋としては最も大きな広背筋やその次に大きな僧帽筋なども鍛えていけるため、基礎代謝アップにも効率的。
- 肩幅に両手を広げて、逆手でバーにぶら下がります
- この時に足を後ろで組み、少し胴体を後ろへ持ってくると動作中に体がブレにくくなります
- 目線を上げ、バーの中央あたりに視点を合わせましょう
- 肩甲骨を寄せるようにし、背中の力と腕の力で体を引き上げていきます
- あごがバーに触れるくらいまで体を引き上げていくようにします
- ゆっくりと腕を伸ばして体を下げスタートのポジションへ戻ります
- 広背筋がしっかりとストレッチするぐらいまで腕を伸ばして体を下ろしていきましょう
脂肪燃焼系自重トレーニング5)バーピージャンプ
バーピージャンプは下半身の筋肉を爆発的に使ってジャンプしていく動作を繰り返しながら、さらに動作の中で腕立て伏せの動きが含まれるため、上半身や体幹の筋肉群までをダイナミックに使っていける筋トレ種目。
そのため、全身運動としても非常に効果が高く、長く続けることで強度の高い有酸素運動トレーニングを実現でき、脂肪燃焼のためにもおすすめな自重トレーニング。
時間がない時などは、とりあえずこのバーピージャンプだけ取り組んで、脂肪燃焼を狙っていくという利用方法もおすすめです。
- 両足を肩幅に広げて立ちます
- 両手を床につくと同時に、両足を後ろへ瞬間的に伸ばして腕立て伏せを1回やります
- その後、跳ねるように両足を胸の方へ戻しながら、できるだけ高くジャンプします
- この時に両手を頭上へ上げていきましょう
- その後着地したら、すぐに動作を繰り返していきます
脂肪燃焼系自重トレーニング6)ジャンピングジャック
バーピージャンプやジャンピングランジなどはちょっと負荷がきついと感じた場合に、代わりの脂肪燃焼トレーニングとして取り組んでみたいのがジャンピングジャック。
立った状態から手足を大きく広げるようにしてジャンプをおこなっていくとてもシンプルな動作をすばやく繰り返していく全身運動のため、今まで筋トレやその他のトレーニングをおこなっていなかった人でも簡単に始めることができるエクササイズ。
シンプルかつ簡単なため、長時間続けていくのにも適しており、脂肪燃焼を目的とした場合には、積極的にトレーニングメニューへ取り入れてみましょう。
- 両足を閉じた状態で真っ直ぐに立ちます
- この時、力を抜いて両手を体の横に近づけておきましょう
- お腹は引き締めておき、顔は正面に向けておきます
- 両足を広げてジャンプすると同時に、両手を頭上に上げていきます
- ジャンプする時は、膝は軽く曲げるだけにして、すばやくジャンプしていきましょう
- その後、すばやく両足と両手を元の位置に戻しながら着地します
- この時、つま先から着地するようにして、膝も曲げながら衝撃を吸収していきましょう
- そして、再度同じ動作を繰り返していきます
- 静止しないでテンポよく繰り返していきましょう
脂肪燃焼系自重トレーニング7)ハイニー
ハイニーはエクササイズの名前だけだとイメージしにくいですが、いいかえれば「その場駆け足」とでも呼べるトレーニング。
できる限りすばやくその場で駆け足をおこない、さらに両膝を左右交互に高く上げていくことで、脂肪燃焼効果の高い運動をおこなっていきます。
股関節を起点として太ももを付け根から高く上げていく動作(股関節屈曲)をおこなうことで、主に体幹の深層筋である腸腰筋を中心として、他にも脚を蹴り上げる力を出す時には、太ももの大腿四頭筋やハムストリング、そしてお尻の大臀筋やふくらはぎの下腿三頭筋を刺激していくことになります。
- 両足を腰幅程度に広げた状態で立ちます
- その場でできるだけはやく駆け足動作をおこなっていきます
- 腕は大きく振り、膝はできるだけ高く上げていきましょう
- 姿勢は真っ直ぐに維持し、視線は正面に向けておきます
脂肪燃焼系自重トレーニング8)マウンテンクライマー
マウンテンクライマーは、体幹トレーニングとしても知られるトレーニング種目のひとつ。
腕立て伏せの体勢を作り、両膝を左右交互に胸の方へ近づけていく動作をテンポよくできる限りはやく繰り返していくのが特徴。
その結果、上半身の筋肉はもちろん、両膝を胸の方へ近づけていくために腹筋を使い、さらに動作中に体を安定させるためにも、その他の体幹の筋肉や一部の下半身の筋肉を動かしていくことになるので、体幹を強化しながら脂肪燃焼させたい場合にはおすすめです。
- 腕立て伏せの姿勢になって体が一直線になるように安定させます
- 片脚を曲げて胸の方に引き寄せます
- すばやく戻しながら逆の脚に入れ替えます
- 水平方向に走るような感じで、この動作をテンポよく繰り返していきます
脂肪燃焼系自重トレーニング9)バイシクルクランチ
下半身や全身を鍛える筋トレ種目をおこなうのは脂肪燃焼トレーニングとしては最適だけど、腹筋を中心に鍛えながらも脂肪燃焼をしていきたい場合に試してみたいのが、バイシクルクランチ。
バイシクルクランチは仰向けになった状態を作り、自転車をこぐような動作をおこなっていき、お腹前面にある腹直筋やサイドにある腹斜筋を鍛えていく筋トレ種目で、腹筋の筋トレとしてはとても効果が高いとされる種目。
そして、腰への負担も少ないので続けやすく、腹筋を中心に脂肪燃焼を考えた場合には、取り組むべきトレーニングです。
- 床に仰向けに寝て脚を90度に曲げて持ち上げ、腹筋を使って頭と肩を浮かせます
- 手は耳の後ろに軽く添えておきましょう
- 左脚をまっすぐ伸ばしていき、脇腹をひねって左肘と右膝を近づけます
- 次に、逆側でも同じ動きをおこない、自転車を漕ぐように交互に繰り返していきます
脂肪燃焼系自重トレーニング10)Xクランチ
Xクランチは、バイシクルクランチの動きをさらにダイナミックにおこなっていく腹筋の筋トレ。
通常のバイシクルクランチは、膝を曲げて太ももを動かしていくのに対して、Xクランチ両脚を伸ばしたまま交互に上下へ動かしていきます。
そして両脚を上下に動かしていく動作と体を斜めに動かしていくバイシクルクランチの動作を加えた筋トレ種目で、腹筋群を強化しながらもダイナミックな動きにより消費カロリーも高くなるのが特徴です。
- 両手両足を思い切り広げて仰向けになります
- 両腕は伸ばして頭上へ広げ、両足も伸ばして広げておきましょう
- Xのような形になります
- 両腕両足を伸ばしたまま、対角線上に体をひねっていきます
- 右手が左足に近づいていくようにします
- この動作を左右交互繰り返していきます
脂肪燃焼自重トレーニングメニュー例(レベル別)
脂肪燃焼のトレーニングメニューに加えてみたい自重トレーニングの種目をみてきましたが、ここからは脂肪燃焼を目的とした自重トレーニングの具体的なメニュー例やレップ数を初心者向け、中級者向け、上級者向けにそれぞれ紹介していきます。
初心者向け脂肪燃焼自重トレーニングメニュー
この初心者トレーニングメニューは、脂肪燃焼効果が高いタバタ式トレーニング形式でおこない、脂肪燃焼の効果を最大限に引き出していきます。
- ランジ
- マウンテンクライマー
- バーピージャンプ
- バイシクルクランチ
- それぞれの種目を全力で20秒間繰り返す
- その後10秒休む
- これを8セット繰り返したら次の種目へ移る
- 合計4種目を16分程度で終わらせる
中級者向け脂肪燃焼自重トレーニングメニュー
この中級者向け脂肪燃焼自重トレーニングは、脂肪燃焼効果も高いとされるサーキットトレーニング形式でおこなっていきます。
筋トレ種目 | レップ数(秒数) |
チンアップ | 15回 |
自重スクワット | 15回 |
ヒンズープッシュアップ | 15回 |
マウンテンクライマー | 30秒 |
ハイニー | 30秒 |
バイシクルクランチ | 20回 |
ジャンピングジャック | 30秒 |
- それぞれの種目を指定回数(時間)繰り返す
- 1セット終わったら、次の種目へ進む
- 全種目を終えたら1サーキットと考える
- 1サーキット終わったら1分の休みを取り、始めの種目から繰り返していく
- 20分間を目標時間としてできる限り繰り返す
上級者向け脂肪燃焼自重トレーニングメニュー
この脂肪燃焼自重トレーニングは、中級者向けのトレーニングメニューと同様にサーキットトレーニング形式でおこなっていきます。
同じ部位を連続して鍛えたり、難易度の高い種目が含まれることで、上級者向けのメニューにアレンジされているのが特徴です。
筋トレ種目 | レップ数(秒数) |
自重スクワット | 15回 |
ランジ | 15回 |
ヒンズープッシュアップ | 15回 |
チンアップ | 15回 |
ハイニー | 30秒 |
バーピージャンプ | 30秒 |
マウンテンクライマー | 30秒 |
Xクランチ | 20回 |
- それぞれの種目を指定回数(時間)繰り返す
- 1セット終わったら、次の種目へ進む
- 全種目を終えたら1サーキットと考える
- 1サーキット終わったら1分の休みを取り、始めの種目から繰り返していく
- 25分間を目標時間としてできる限り繰り返す
脂肪燃焼トレーニングメニューに取り入れたい自重トレーニング10選と具体的なメニュー例(レベル別)のまとめ
脂肪燃焼トレーニングメニューに取り入れてみたい自重トレーニングを10種目と効果的なトレーニングメニューの参考例をレベル別に紹介してみました。
脂肪燃焼をしたいと考えている場合は、通常の有酸素運動もいいですが、筋肉を維持しながら効果的に脂肪燃焼をしていくためにも参考にしてみてください!