筋肉と筋トレの栄養摂取に関して、筋肥大を目標としている人なら絶対に確認して覚えておきたい9つのことを紹介していきます。知っているか知らないかで目にみえる違いにつながってきます。
筋肉は筋トレをやれば育つのではなく、筋トレと一緒に栄養をとることで、大きく成長(筋肥大)していくことを理解していますか?
筋肥大を目指したいのならば、筋肉と筋トレに関して大切な栄養摂取の方法やコツを理解しているかどうかが、その目的を達成できるかどうかになってきます。
これから紹介する筋肉と筋トレに大切な栄養摂取に関しての9ヶ条を確認してみましょう。紹介することを実践していけば必ず筋肉は大きくなっていきます!
筋肉&筋トレに大切な栄養摂取9ヶ条の心得
筋肉&筋トレの栄養摂取1ヶ条|食事の回数を増やす
ボディビルダーは食事をとるにあたって、回数を増やしてこまめに食事するというのを聞いたことがありませんか?
あれは、こまめに食事をとることで、体内にある栄養が切れる前に血中に新たな栄養を補充して、安定して栄養を供給し、筋肉の分解を抑制して成長を促すためなのです。さらには、食事をとった後は代謝があがるため、よりエネルギーが燃焼されやすく、脂肪増加を抑えられます。
それを真似して、可能なら2、3時間おきに高品質なタンパク質や炭水化物を含む食事(プロテイン摂取なども1回の食事として考える)をとって、1日に必要な合計カロリーを摂取していきましょう。
ここで覚えておきたいのが、毎食大体同じ食事量にするという点。
例えば、昼食にガッツリと1500kcalもの食事をとってしまったりすると、2~3時間後に食事をとる気がなくなったり、消費できるカロリーを超過して摂取してしまうことにもなるため、体脂肪として蓄えられやすくなり、予想外に体重が増えてしまうことになってしまいます。
筋肉&筋トレの栄養摂取2ヶ条|タンパク質を重視する
すでに筋トレをやっている人なら当たり前のことかもしれませんが、この点を無視してトレーニングをしている人もいるのでおさらいします。
筋肉をつける栄養のなかで1番大事なのはとにかく「タンパク質を重視する」ということです。
筋トレをして筋肥大を起こしたいなら1日あたり体重1kgに対し、1.5gのタンパク質を目安にとっていくようにしましょう。
タンパク質は体に吸収した後に分解されることによって、筋肉の合成に必要なアミノ酸を供給します。
一般的に筋肉を維持するだけなら、タンパク質の摂取量の目安は体重1kgあたり1g程度でもいいのですが、高負荷の筋トレで筋肥大や筋力強化を図るのであれば、体重1kgあたり1.5g程度のタンパク質をとる必要があります。
おすすめのタンパク源
ちなみにタンパク質を自然食品から摂取する場合は、鶏胸肉や赤みの牛肉、魚、卵、乳製品などから摂取するのがおすすめ。
筋肉を作るにあたって大切だけど体内では合成することのできない、必須アミノ酸全てを供給してくれるため、筋肉を作るための栄養源としてはとても優れたものになります。
もし自然食品でタンパク質の摂取が難しいと感じる場合は、もちろんプロテインのサプリメントを活用してみてもいいでしょう。
また、ちょっとしたコツとして、筋トレを始めたばかりの頃(初めて6ヶ月頃までが目安)は特に筋肥大が起こりやすいので、そのタイミングを逃さないようにしましょう。
どういうことかというと、高負荷のトレーニングを行う場合は、体重1kgに対して2gのタンパク質をとるようにしましょう。そうすると、より大きな体の変化が実感できるようになります。
筋肉&筋トレの栄養摂取3ヶ条|炭水化物を十分に摂取
炭水化物を摂取すると、太るということが言われているため、炭水化物の摂取にはネガティブな感情をもった人が結構いるかと思います。
しかし、炭水化物はタンパク質に次いで、筋肥大を促すために最も大切な栄養素のひとつ。
炭水化物は筋肉でグリコーゲンとして蓄えられることで、筋トレ中に筋肉を動かす燃料となったり、肥大を促したりします。
いくらタンパク質を摂取していても、炭水化物をしっかり摂取していなければ筋肉はつきません。目安としては、1日あたり体重1kgに対して4~6.5g程度の炭水化物をとっていくようにするといいでしょう。
筋肉&筋トレの栄養摂取4ヶ条|脂質と向き合う
炭水化物と同様に脂質も肥満の原因だという理由で避けられることが多い栄養素。しかし、筋肥大を目標とするなら、脂質ともしっかりと向き合っていくことが大切。
1日に摂取するカロリーのうち、20~30%は脂質からとるようにしましょう。
また、一般的に飽和脂肪酸は、コレステロールを増やすなどの影響があるため、特にデスクワークを中心とする生活を送る人は避けるべきだといわれますが、トレーニングをして筋肥大を狙うなら、脂質から摂取するカロリーのうち5~10%程度は、飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸にした方がいいのです。
というのも、筋肉の成長に大きく影響を与えるホルモンであるテストステロンの値を最適に保つためにも、この飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸が多く含まれる高脂質の食事が役に立つと考えられているからです。
飽和脂肪酸を摂取できる食べ物例
- 赤みの牛肉
- ラム肉
- 豚肉など
一価不飽和脂肪酸を摂取できる食べ物例
- アボカド
- オリーブオイル
- ミックスナッツなど
紹介した食べ物などから脂質を摂取していき、テストステロン値も維持していくようにしましょう。
ダイエットとは違い、筋肉を大きくするためには、しっかりと脂質も摂取していくことが大切な点を覚えておきましょう。
筋肉&筋トレの栄養摂取5ヶ条|筋肥大に大切なカロリー計算
筋肉を大きくする、つまり筋肥大を引き起こすためには体が必要とする以上のカロリーを摂取しておくことも大切。
こうすることで、余剰なカロリーが筋肉の修復や成長へ効果的に使われることになり、筋肥大を促していく大きな原動力になります。
筋肥大には、常に摂取カロリーが消費カロリーを上回るバランス(ポジティブカロリーバランス)を保つことが大切。摂取カロリー>消費カロリーという状態です。
摂取カロリーより消費カロリーが上回ってしまうと、逆にネガティブカロリーバランスとなってしまい、体が生命維持をするだけで精一杯になってしまい、筋肥大はほとんど起こらなくなってしまいます。
ちなみに、筋肥大を目的とする場合、炭水化物とタンパク質を中心にした食事をとり、脂質も摂取していくようにしましょう。目安としては、炭水化物50%、タンパク質30%、脂質20%になります。
筋肉&筋トレの栄養摂取6ヶ条|筋トレ前後にプロテイン!
トレーニングをする時に、血中に必要なアミノ酸が補充されていないといけません。筋肉の分解が促されて、筋肉が思ったように成長しないなんてことになってしまいます。
例えば筋トレ開始の2時間前にプロテインを摂取し、筋トレ直後にもプロテインを摂取するもしくは、筋トレの直前にプロテインを摂取し、筋トレの2時間後に摂取するということです。
プロテインシェイクはあくまでもサプリメント。ただし、筋肥大を目標とした場合、タイミングによっては大切な食事のひとつとして考えるべきもの。
というのも、通常は自然食品から栄養をとるのがおすすめですが、場合によってはプロテインシェイクの方が圧倒的に優れていることもあるからです。
その最も重要なタイミングが、筋トレの直前と直後。
筋トレの前にホエイプロテインを摂取すれば、吸収されやすいホエイの特徴によって、トレーニングが始まる頃には、体内でしっかりと分解され、血液内に豊富なアミノ酸が補充されることになります。
また、筋トレ直後に吸収の早い炭水化物と、同じようにホエイプロテインをとることで、最も筋肉の修復と成長に必要なタイミングで栄養を早く体に吸収することができ、それが効果的な筋肥大へつなげていきます。
とにかく、トレーニング前後は、血中内にアミノ酸をたっぷりと補充して、筋肉の合成が筋肉の分解を上回るようにしておくことがとっても大切になります。
しかし取りすぎには注意!
たんぱく質をたくさん摂取するのはいいことですが、摂取しすぎても意味はありません。
筋トレの直前と直後に摂取するのは取りすぎになってしまいます。
筋トレ時間が1時間だとします。ホエイプロテインは大体2〜3時間くらい吸収に時間がかかるので、筋トレ直前に摂取したタンパク質が吸収されていないのに筋トレ直後に摂取することになってしまうので無駄になってしまいます。
筋肉&筋トレの栄養摂取7ヶ条|最適な炭水化物とタイミング
炭水化物といっても、そこには様々な形の炭水化物が存在します。筋肉の効率的な成長を達成するためにも、まずは以下の分け方を理解しておきましょう。
ゆっくりと吸収される炭水化物
- 全粒粉パン
- オートミール
- さつまいも など
すばやく吸収される炭水化物
- 食パン
- スポーツドリンク
- バナナ など
もし筋トレを開始するまでにまだ1時間以上ある場合は、ゆっくりと消化されて吸収されていく炭水化物をとるようにすると、トレーニングのタイミングに合わせて必要なエネルギーが体内に補充されていくことになります。
その結果、トレーニング中にスタミナが続きやすくなったり、他にも脂肪燃焼を高める効果があるともいわれています。
筋トレの直前と直後(30分以内)にはすばやく吸収される炭水化物
逆に、もし筋トレを開始するまでの時間が30分を切っている直前であったり、筋トレ終了直後などの場合は、すばやく吸収される炭水化物を摂取していくようにしましょう。
筋トレ直前であれば速攻性のあるエネルギーを体内に取り込むことができ、筋トレ直後であればアナボリック(筋肉の合成を促す状態)ホルモンと呼ばれることもあるインスリンの分泌を増やします。
インスリンには、タンパク質が分解されてできたアミノ酸を筋肉細胞に運ぶ役割があり、それが筋タンパク質をつくる助けとなり、結果的に筋繊維の成長をより促していくことになります。
また、インスリンは、摂取した炭水化物を筋肉細胞に運び、次の筋トレのためのグリコーゲンとして蓄える働きももっています。
筋肉&筋トレの栄養摂取8ヶ条|就寝前の栄養補給
筋トレの中級者にもなってくると、就寝前にもしっかりと栄養を補給しておく重要性について知ることになるかと思います。
というのも、就寝時は基本的に6~8時間(もしくはそれ以上の時間)のあいだは、断食していることと同じだからです。
血中に栄養がなくなると、最も重要な生命維持のために、体は筋肉を分解してエネルギーを取り出していくことになります。そして、これは体内の栄養がなくなりがちな睡眠中にも起こってくることがあります。
この睡眠中に起こってしまいかねない筋肉の悪夢を抑えるために、ゆっくりと吸収されて、長時間血液中にアミノ酸を送っていく効果があるカゼインプロテインを、就寝前に20~30g程度摂取しておきましょう。
筋肉&筋トレの栄養摂取9ヶ条|HMBも検討してみる
HMBとは、BCAA(筋肉のエネルギー代謝に関わる3種類の必須アミノ酸バリン、ロイシン、イソロイシンの総称)のロイシンの代謝で生成される物質。
HMBは筋肉の分解を抑制し筋肉の成長を促すといわれており、最近日本でも話題になることが多くなった栄養素のひとつ。
その効果は、特に初心者において顕著にみられるといわれています(逆に筋トレ経験が豊富で、筋肉が一定以上に成長した上級者やボディビルダーなどには、見違えるほどの効果はないともいわれている)。
特に筋トレを始めたばかりの初心者は、効率よく筋肥大を目指すためにも、
- 起床後
- 筋トレの前後
- 就寝前
のタイミングで、他の食事やプロテインシェイクなどを一緒にとりながら、HMBのサプリメントを利用してみるようにしましょう。
筋肉と筋トレの栄養摂取9ヶ条!筋肥大を目指すなら大切な栄養のことのまとめ
筋トレをして筋肥大を目指すためにも、紹介してきた9つの栄養摂取に関するポイントを実践していってみましょう。
筋肉の成長には栄養は大切。そのことをしっかりと頭に入れてトレーニングを頑張っていけば、おのずと結果が現れてくるはずです!