女性が筋肉を鍛える際に忘れがちだけど、実は大切な筋肉を7つ紹介し、その筋肉を鍛えるためにおすすめな筋トレ方法を紹介していきます。
女性が筋肉を鍛えようと思った場合、一般的には腹筋や太ももの筋肉、他にもお尻の大臀筋や二の腕などに意識が向きやすいかと思います。確かにこのような筋肉は、体の中でも目立ちやすく、美しい体を手にするためには必須で強化したり、引き締めておくべき部位。
しかし、このような筋肉以外にも、様々な部位をバランスよく鍛えていくことが、より健康的な体を作り、結果的に美しさを引き立たせていくためには大切です。
そんな数ある筋肉の中で、美しくなりたい女性にとっては特に重要だけど、残念ながらあまり意識されることがなく、そもそも鍛えること自体を忘れられたり、無視されたりするかわいそうな筋肉がいくつか存在しています。
今回は美しいボディを目指す女性が忘れがちな筋肉と各筋肉におすすめな筋トレ方法を紹介していきます。今まで筋トレに取り入れてなかった種目はぜひ取り組んでみてください!
目次
女性が忘れがちな筋肉
①:中臀筋
お尻で最も大きな大臀筋は日頃から意識してトレーニングすることは多くても、お尻の側方上部についている中臀筋までを意識してトレーニングする女性は少ないです。
中臀筋は、美しいお尻を手に入れるためにはとても大切な筋肉。
というのも、後ろから見たお尻の側方上部の形がキュッと上がっていることで、ヒップアップしたお尻としての印象を大きく向上させるからです。
他にも、中臀筋は歩いたり走ったり、片足立ちになったりする際に、骨盤を安定させる大切な役目を果たすので、見た目だけでなく生活の質も向上していきます。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
中臀筋は、脚を付け根から外側に開いていく「股関節外転」の主力筋。
そのため、中臀筋を鍛えるなら、この股関節外転動作が含まれる筋トレを行っていくのがおすすめ。
なかでも、脚を外側に動かしていくヒップアブダクションの筋トレであれば、動きがそのまま股関節外転であるため、中臀筋を集中して強化していくことができます。
自宅で行う場合は、ゴムチューブを利用してみたり、ジムで行う場合はケーブルマシンや専用のアブダクションマシンを利用して行ってみましょう。
- 床に寝て横を向きます
- 肘を使って体が安定するようにしてください
- お尻の筋肉を使いながら足を真上に上げていきます
- この時できる限り高く真っ直ぐ上げてください
- 同じ動作を、逆側の脚でも繰り返していきましょう
②:深層外旋六筋
中臀筋と同様に、美しくなりたいと考えて筋トレしている女性にとっては大切な筋肉だけど忘れられがちなのが、お尻の大臀筋のさらに深部にある深層外旋六筋(※6つの筋肉の総称)。
脚を外側にひねる(回旋する)働きを持っていながら、中臀筋と同じように歩行や走行時、他にもジャンプや階段の上り下りといった動きをする際に、股関節を安定させて体のバランスをとったり腰を守ったりする役目を果たす大切な筋肉。
美しいお尻を形成する大臀筋や中臀筋のように、表面的なお尻の見た目に影響を与えることはほとんどないものの、この筋肉が強化されていることで、安定した美しい歩行や立ち姿勢を実現でき、間接的にでも美しさに影響を与えます。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
深層外旋六筋はその名のとおり、太ももを回転軸にして、脚を付け根から外向きに回旋する「股関節外旋」に貢献する筋肉群。そのため、深層外旋六筋を鍛えるなら、股関節外旋の動きを行っていく筋トレ種目に取り込む必要が出てきます。
また、股関節外旋には中臀筋も関与しているため、忘れがちな中臀筋も一緒に鍛えらえれて一石二鳥。
そんな股関節外旋の動きを行うためにもおすすめなのが、クラムシェルという自宅でも簡単にできる筋トレ種目です。
- 横向きの状態で床に寝ます
- 左手を左腰の上にのせて、右側を下にしておきましょう
- 両脚は揃えて膝を曲げておきます
- 両足は離さずに揃えたまま、左膝を右膝から離して持ち上げていきます
- その後、ゆっくりと膝を下ろしていきます
③:ローテーターカフ
ローテーターカフは、肩の関節を安定させる4つの細かい筋肉の総称で、筋肉から伸びる薄い腱が、上腕骨の端っこを覆うような板状になっていることから「回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)」とも呼ばれるもの。
他の表層にある大きな筋肉群と違って、直接的に見た目に影響を与えることはないものの、美ボディを手に入れるために肩を動かすトレーニングを行う女性にとっては、間接的にとっても大切な筋肉部位。
このローテーターカフは傷つきやすく、この部分が怪我をしてしまうと、大抵の上半身の筋トレ種目やその他の上半身を使ったエクササイズができなくなってしまいます。
そのため、直接的に影響があるような部位ではないものの、上半身の動きが含まれる筋トレや運動を日頃から行う女性は、このローテーターカフも別途鍛えておくようにしましょう。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
ローテーターカフは4つの筋肉(小円筋、棘上筋、棘下筋、肩甲下筋)でできており、次のように2つの働き別に分けることができます。
- 肩関節外旋(上腕を回転軸にして肩を外向きに回す)
- 小円筋
- 棘上筋
- 棘下筋
- 肩関節内旋(上腕を回転軸にして肩を内向きに回す)
- 肩甲下筋
よって、ローテーターカフを筋トレするなら、肩関節外旋と肩関節内旋の2つの動作を別々に行っていくのがおすすめ。
肩関節外旋にはチューブエクスターナルローテーション
- チューブを手すりなどの固定されたものに通します
- 脇を締めた状態にし、鍛える側とは逆の肩をチューブ側に向けて横向きに立ちます
- ローテーターカフを鍛えたい肩は外側を向いているようになります
- 固定したトレーニンチューブの端を、肘を曲げた外側の手で握ります
- 肘は90度に曲げておきましょう
- 前腕は床に平行になるようにして、チューブもできる限り水平にしておきます
- 肩を外側にひねって、チューブを引っ張っていきます
- 動作中は脇を締めておきましょう
- その後、負荷に耐えながら元の位置に戻し、繰り返していきます
肩関節内旋にはチューブインターナルローテーション
- チューブを手すりなどの固定されたものに通します
- 脇を締めた状態にし、鍛える側の肩をチューブ側に向けて横向きに立ちます
- ローテーターカフを鍛えたい肩は内側を向いているようになります
- 固定したトレーニンチューブの端を、肘を曲げた内側の手で握ります
- 肘は90度に曲げておきましょう
- 前腕は床に平行になるようにして、チューブもできる限り水平にしておきます
- 肩を内側にひねって、チューブを引っ張っていきます
- 動作中は脇を締めておきましょう
- その後、負荷に耐えながら元の位置に戻し、繰り返していきます
④:三角筋後部
肩の筋肉である三角筋を鍛えるために、ショルダープレスやサイドレイズなんかに取り組む女性は見かけても、同じ三角筋の後部も同じように鍛えている女性はあまりいませんね。
しかし、この三角筋後部というのも、美しさを目指す女性にとっては結構大切な筋肉。見た目もよくなり日常生活も過ごしやすくなります。
というのも三角筋後部は、肩関節を後ろ側へ動かして腕を引く動作に関与しており、実は横側から体を見た場合、三角筋後部が強化されていると自然と肩が後ろに引かれやすく、「いい姿勢」を意識せずに作るためにはとても重要だからです。
日常行う動作のほとんどは肩を前に出す動きなので、姿勢が自然と前かがみになりがちですが、そんな状態を改善するためにも、三角筋の後部を鍛えていきましょう。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
三角筋後部は、腕を真っ直ぐにしたまま後方へ動かしていく「肩関節伸展」や、水平面で腕を前方から後方へ動かす「肩関節水平外転」、他にも上腕を回転軸にして肩を外向きに回す「肩関節外旋」などに関与している部位。
そのため、上体を床と平行になる程度前傾させて、ダンベルを握った腕を側方に上げていくダンベルリアレイズであれば、肩関節伸展の動作なので三角筋後部を集中的に鍛えることができ、自宅でも簡単にできます。
- 足を肩幅に開いて立ち、膝を少し曲げます
- 両方の手のひらが向き合うようにしてダンベルを持ちます
- 上体が床とほぼ平行になるよう、腰を起点にして前に倒します
- 背中は自然と真っ直ぐになるようにしておきましょう
- 両腕を開いて側方にダンベルを引き上げていきます
- 肩甲骨は開いたまま行っていきます
- 肩の高さまでを目安にダンベルを持ち上げていきましょう
- その後、腕を戻していき、動作を繰り返します
⑤:僧帽筋(上部)
背中の上部から肩を通って首につながる僧帽筋。
この筋肉は、筋トレに取り組んで美しい体を目指す女性でも忘れがちな、または首回りが盛り上がってしまいそうだからと、トレーニングを避けられやすいであろう部位のひとですが、僧帽筋上部は頭を支えたりするためにはとても大切。
仕事中などにPCの画面を見る時間が長かったり、スマホをいじる時間が多い女性の場合、普段から首が前傾した状態になっていることで、僧帽筋が固まって弱くなったり、肩こりや頭痛が生じてしまいます。
そんな状況を改善するためにも、この僧帽筋(特に上部)を普段から筋トレして使っておくことがおすすめ。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
僧帽筋の上部線維は、肩甲骨を上にあげる、つまり肩をすくめる「肩甲骨挙上」に主力筋として関与する筋肉。
そのため、基本的には肩甲骨挙上を動作として行う、シュラッグを行ってみるのがおすすめ。ダンベルなどを使って自宅などで簡単に行えます。
- ダンベルを両手に持ち、体の横にぶら下げて立ちます
- 代わりにトレーニングチューブを利用してもOKです
- 両足は肩幅程度に広げていきましょう
- 腕と肩の力は抜いて肩を下げておきます
- 両手のひらは、自分の胴体を向いているようにします
- 僧帽筋上部をギュッと収縮させます
- イメージは肩をすくめる感じです
- できる限り高いところで1秒程度静止しましょう
- 動作中も腕は伸ばしたままで、上腕二頭筋などが関与しないようにしましょう
- ゆっくりと僧帽筋の力を抜いてダンベルを戻していきます
- 10~15回×3セットを目安に繰り返していきます
⑥:脊柱起立筋
美しい体を目指している女性の多くは、お腹の筋肉は意識して鍛えることがよくあるのに、なぜかその後ろ側にある脊柱起立筋をいう筋肉は鍛え忘れがちですが。美ボディを目指すのであれば絶対に無視してはいけない筋肉のひとつなのです。
脊柱起立筋は背中の脊柱を支え、背骨の適切なラインを保ったり、床の上のものを拾い上げるなどの日常の動作において、背中を反っていくなど、普段からあらゆる動きに使われています。
さらに、美ボディを目指す女性こそこの脊柱起立筋を無視してはいけない理由が、脊柱起立筋こそ美ボディの必須条件である美しい姿勢を作るために最も大切な筋肉だからです。
脊柱起立筋がしっかりと鍛えられていて、初めて正しい姿勢を作り、美しい姿勢を手に入れることができるようになります。
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
脊柱起立筋は、脊柱を動かす様々な動きに関与しているものの、なかでも脊柱を反らす「体幹伸展」に関しては、最も強く関与する主力筋としてはたらくので、この動作が含まれる筋トレ種目がおすすめです。
両腕・両脚を伸ばした状態でスーパーマンのように体幹伸展を行っていく、スーパーマンバックエクステンションであれば、脊柱起立筋の他に、美ボディを目指す女性にとっては大切なお尻の大臀筋や肩や腕の筋肉までを引き締めていけるので一石二鳥です。
- 腕と足をまっすぐ伸ばしてうつ伏せになります
- 手のひらと足先は下向きになっています
- 腕と足を床から上げます
- 体はできるだけブレないようにして、両手両足をまっすぐ保ちましょう
- 飛ぶときに体を伸ばすスーパーマンをイメージして行うとやりやすいです
- 15~30秒その姿勢を保ち、ゆっくりと元に戻ります
- 3回×3セットを目安に繰り返していきましょう
⑦:上腕三頭筋
鍛えている女性もいる一方、鍛えていない人は全く鍛えようとしないのが、上腕裏の上腕三頭筋。
上腕三頭筋は上腕の中で最も体積が大きな筋肉で、男性の場合はこの部位を鍛えることで、肘を伸ばした状態でも太い腕を実現するためには大切な筋肉。
逆に、女性の中には腕を太くしたくないために、あえてこの部位を筋トレしていないなんて人が多そうですが、女性は男性とのテストステロンの受容量の違いで、男性みたいな太い腕になうことはまずありません。
この上腕三頭筋を鍛えておかないと、脂肪が増えてしまい、上腕裏がたるみ、実年齢より老けて見えてしまうなんてことになってしまいますよ!
女性が忘れがちなこの筋肉におすすめな筋トレ種目
上腕三頭筋を鍛えるなら、とにかく肘を伸ばす「肘関節伸展」の動作が含まれる筋トレ種目を行っていくのがおすすめ。
上腕三頭筋は肘関節伸展の主力筋であるため、効果的に鍛えていくことができます。
なかでも、肘を上へ向かって伸ばすトライセプスエクステンションなどは、ダンベルやトレーニングチューブなどを利用して自宅でもでき、手軽に始められる筋トレです。
- 両足を肩幅ぐらいに開いて直立します
- 両手でダンベルを持ち、肘を伸ばして頭上まで持ち上げていきます
- ダンベル片側のプレート部分が、両手のひら上に乗っかるようにします
- 両手の指でしっかりとウエイトを支えておきましょう
- ゆっくりと肘を曲げてダンベルを頭の後ろへ下ろしていきます
- 目安としては、前腕が力こぶに触れるぐらいまで肘を曲げていきます
- この時、肩関節は動かさないようにし、上腕は固定しておきましょう
- 肘を伸ばしてゆっくりとダンベルを最初のポジションへ戻していきます
- 上腕三頭筋の収縮を意識しながら行っていきましょう
女性の筋肉で大切だけど忘れられがちなもの7つと筋トレにおすすめな方法のまとめ
女性の筋肉の中でも、大切なのに忘れられがちな7つの筋肉とそれぞれにおすすめな筋トレ方法を紹介してきました。
美しいボディを手に入れようと頑張っている女性は、今回あげた筋肉も鍛えて、美しい体をを目指していきましょう!