一石二鳥!HIIT/高強度インターバルトレーニングはダイエットと筋トレに効果大!

HIITって聞いたことありますか?別名「高強度インターバルトレーニング」といわれている筋トレやダイエットに効果のあるトレーニング方法です。

短時間で大きな効果が得られるということで、筋トレの中級者や上級者になってくると取りいれる人が多くなってきますが、初心者にもおすすめです!

HIITは、筋トレの効果と有酸素運動の効果を同時に手に入れることができるということを知っていましたか?しかも、有酸素運動の効果についてだけ見ると、一定のペースで行う有酸素運動の2倍以上の効果を得ることができるともいわれています。

ただし、HIITは非常に激しい集中的な運動と回復時間を交互に繰り返して行うので、とてもきついです。正しく行えば、毎ラウンドが試練となるでしょう。

しかし、だからこそ筋トレにも有酸素運動にも効果が高い。そんなHIITの効果や始め方を見ていきましょう!

 HIIT(高強度インターバルトレーニング)の効果

効果①:健康にいい!

「高強度」という言葉を聞くと、プロのアスリートに向いていて、一般の人にはおすすめできないのではないかというイメージがありませんか?

しかし、実際はそんなことはありません。HIITは驚異の肉体や筋肉を手に入れたい人だけでなく、健康になりたい人やダイエットをしている人などの幅広い人に効果があります。2型糖尿病や心臓疾患を患っている人にも効果があるともいわれているほどです。

心肺機能を強化させたり、持久力を向上させることができるため、全ての人に効果的です。また、高血圧、動脈硬化、コレステロール値が改善されたことが研究で証明されているので病気にかかっている人にもおすすめです。

効果②:短い時間で脂肪とカロリーを燃焼できる!

脂肪燃焼ゾーンという言葉を耳にしたことがありますか?脂肪燃焼に効率がいい運動強度のことですね。(一般的に高強度であればあるほど、脂肪燃焼が激しいゾーンになります)

HIITは長時間トレーニングを行う必要がありません。トレーニング例は後で紹介しますが、長くても20分はかかりません。こんなに短くても、何十分も行う有酸素運動より効果が高いのです。

アフターバーン効果が関係してカロリー消費が増える

他にもHIITの利点として、アフターバーン効果との関連性があります。アフターバーン効果とは、運動後にも引き続きカロリー消費をする状態を指します。

トレーニングの後、体は生理的・代謝的経路を以前の状態に戻そうとして、酸素の消費は増えつづけます。そして、そのためにはカロリーが燃焼されなければなりません。

さらに、アフターバーン効果はトレーニングの強度に関連性があります。より激しくトレーニングをすれば、体は回復するためにその分カロリーを燃焼させなければならないのです。そのため、強度が高いHIITは効率よくカロリーを燃焼させることができるのです。

効果③:酸素摂取量を強化する!

心肺機能や持久力をはかるうえで一般的なものに、最大酸素摂取量(VO2max:酸素摂取量=VO2/最大=max)と呼ばれるものがあります。

これを体のエンジンに例えて考えてみてください。エンジンが大きくなればなるほど、力を効率よく出せるようになります。そうすると全体としてよりパワーが得られることになります。

つまり最大酸素摂取量を増やせれば、筋トレだけでなく全ての運動において、パフォーマンスレベルが飛躍的に向上するということです。

HIITではトレーニング中に酸素を必要とし、酸素を摂取する時にたくさん摂取できるように心肺が働くため、最大酸素摂取量が向上するのです。

効果④:HIITで疲労撃退!

これまで見てきたように、HIITは心臓機能の向上に効果があります。

持久力系のアスリートなら数十年も前からメニューにインターバルトレーニングを取り入れています。しかしHIITの効果は通常のウエイトを利用した筋トレでも活用でき、これが疲労回復につながります。

ウエイトトレーニングの後のじわじわ感は水素イオンのせい?

ウエイトを使った筋トレをした後、鍛えた部分の筋肉がじわじわするような感じがしますよね?

この感じはよく乳酸が原因だと思われていますが、実は水素イオン(乳酸から発生する)の蓄積から発生するものです。水素イオンが蓄積されることで体内の水素イオン指数が低くなり、疲労を起こしたり、筋肉が収縮しにくくなる状態を作ります。

HIITで水素イオンを減らせる?

一定のペースで行う有酸素運動では水素イオンを減らす、もしくは中和する能力を高めるほど十分強度な負荷を体には与えられませんが、HIITの大きな負荷であれば、これを向上させることにもつながります。

4週間にわたってHIITを行ったところ、骨格筋(骨格を動かす筋肉)がもつ負荷を緩衝する能力(緩衝能力)と疲労までの時間や最大筋力までにも改善がみられたという研究があります。

これは水素イオンが減少し、疲労が回復しやすくなったり、筋肉が収縮しやすくなったためにこのような改善がみられたのです。

負荷の高いトレーニングをやっても疲れにくくなる?

骨格筋の緩衝能力が向上したということは、他にも利点があります。負荷の高いトレーニングを長時間やっても疲れにくいということ。

ジムで筋トレをするのが好きな人にとっては、筋トレの最後に今まで以上に頑張って数セット多くこなせたり、疲れないからこそ、全ての筋トレメニューを集中してできたりと、筋トレにおける粘りが変わってきます。

効果⑤:HIITは楽しい!

ランニングマシンに乗って長時間ランニングできる人もいるでしょう。エアロバイクに乗ったままひたすらペダルをこげる人もいるでしょう。でも、それって楽しいですか?

HIITは多くの人にとって、一定のペースで行う有酸素運動よりも楽しめるという利点があります。人間は長く継続して行う運動よりも、短く高強度な運動のほうが楽しめる傾向にあるのです。

実際、HIITをやっている時の方が集中力も増すので気が付いたら終わってたということがよくあります。

最小限の時間で全体的に楽しいということは、自分の目標に対しての筋トレメニューを結果が出るまで長く続けるのが容易になるってことですね!

長くなったので最後にHIITの効果をまとめておきます。

  • 健康や病気にいい
  • 心肺機能、持久力を向上させる
  • 短い時間でカロリー消費できる
  • アフターバーン効果がある
  • 最大酸素摂取量を強化できる
  • 疲労回復しやすい、疲れにくい体を作る
  • 有酸素運動よりも楽しく行える

HIITの始め方

インターバルの設定の仕方

HIITには様々な方法がありますが、一般にはインターバルを10秒から40秒とり、トレーニングと休息の割合を1:1から3:1にしましょう。

インターバルの長さは強度に直結します。つまりインターバルが短くなればなるほど、強度が高くなります

心拍計が測ることができるなら、トレーニング中は最大心拍数の85%以上の数値を保つように強度を維持しましょう。

HIITのメニュー(具体例)

HIITはトレーニングを複雑にする必要はありません。効果的なHIITは、様々なインターバルの取り方によって、器具の種類や有無にかかわらず、どのような場所でも行うことができます。

以下にHIITの具体的なモデル例を紹介しておきます

HIITモデル例

種目 時間 休憩時間 セット数
ダッシュ 40秒 20秒 8~10
エアロバイク 50秒 30秒 8~10
トレーニングロープ 30秒 20秒 6~8
縄跳び 50秒 20秒 10
腕立て 20秒 15秒 6~8

時間やセット数は目安なので自分にあう時間を見つけましょう。

また、ダッシュなどであれば100mダッシュ、50mランニングというように秒数でなく、長さで決めても効果的です。

HIITをやる際に覚えておきたいこと

HIITの強度には長所も短所もあります。時間の効率はいいですが、インターバルトレーニングは負荷の低い一定のペースで行う有酸素運動に比べて、はるかに高いストレスがかかります。そのため、筋トレとHIITの順序などが重要になってきます。

下半身の筋トレ直後にHIITを行うのは避ける

下半身のトレーニング直後にHIITを行うのはあまりよくないです。

体がウエイトを使った筋トレの疲労から十分に回復しきれず、必要な高強度をかけることができなくなり、HIITの真の効果が期待できません。(HIITのメニューの多くが下半身を使うダッシュなどを取り入れているため)

HIITのメニューによるが上半身の筋トレ日に行うのが好ましい

HIITは、通常の筋トレと同じ部分の筋繊維を使う場合がほとんどです。

そのため、下半身の筋トレを行う日にHIITをするのは、筋トレ直後でなかったとしても無駄になってしまいます

しかし、もちろんどんなHIITメニューを組むかで変わってきますが、腕や胸の筋トレをする日にHIITをやるのが基本的にはおすすめです。

HIITを下半身の筋トレ日に行う場合

HIITをどうしても下半身を鍛える日にやらなければならない場合、筋トレをした後に、6~8時間程度あけて回復時間に当てましょう

これくらいの長さなら十分に回復でき、筋肉にも再び力が入るようになり、遅発性筋肉痛(時間が経ってから起こる筋肉痛)を起こすこともありません。

朝に下半身の筋トレをして、夜にHIITをするというイメージですね。

HIITは「有酸素運動」とは別物なので心配無用

ウエイトトレーニングをする人の中には、有酸素運動が体を大きくするうえで妨げになるのではないかと心配する人も多いと思います。HIITも同じなのではないかと心配するかもしれません。

しかし有酸素運動がウエイトトレーニングにどのように影響を与えるかは、トレーニングの強度よりも持久力トレーニングの量に関わりがあります

HIITのトレーニングメニューの時間は、基本的に短いものがほとんどです。そのため有酸素運動がどうのこうのといった心配は無用です。

一石二鳥!HIIT/高強度インターバルトレーニングはダイエットや筋トレに効果大!のまとめ

HIITに興味は沸きましたか?効果は高いので、ぜひ挑戦してみてください。

もちろん、通常の筋トレと通常の有酸素運動を行ったって悪いわけではありません。あくまでも効率よく、短時間で大きな効果を出したいならHIITってことですね。