スミスマシンの効果をメリットとデメリットで確認!おすすめな使い方が理解できちゃう!?

スミスマシンの効果をデメリットとメリットに分けて見ていきます。効果的な使い方が理解できれば利用価値の高い筋トレマシンです。ぜひ利用して今までよりも効率的に筋肉をつけていきましょう!

スミスマシンは筋トレにおいて安全といわれており、様々な効果がうたわれていますが、その中には当然メリットもデメリットも存在します。

筋トレを行ううえで確実に効果を引き出していくためにも、スミスマシンを利用する前に知っておきたいスミスマシンの効果を確認していきます。

「スミスマシンはダメ」だとか「スミスマシンは安全で優れている」といった固定概念は捨てて、メリットとデメリットを確認し、おすすめな利用シーンを理解して筋肉を効果的に増強していくためにも確認してみましょう。

スミスマシンとは?簡単におさらい

スミスマシンはパワーラックのような外見をした筋トレのマシン。一般的なジムであれば、パワーラックの近くに1台は置いてあるぐらい広く知られて普及しているマシンです。

パワーラックとの違いとして、バーベルはスミスマシンのラックの軌道に沿って、上下に固定された軌道で動くようになっているため、バーベルが左右前後にブレてしまうことがなく、上下の挙上運動に集中してトレーニングできるといった点が特徴。

また、バーベルを固定するフックも、およそ10cm間隔で上から下までいくつも連なっているため、バーベルの挙上を開始する高さを簡単に調整できたり、さらに手首を返すだけでそのフックにバーベルを引っかけられるようになっているなど扱いも簡単なマシンです。

スミスマシンの効果をメリットとデメリットで確認

さて、スミスマシンについて簡単におさらいしたところで、本題であるスミスマシンが持つ効果について、そのメリットとデメリットを確認していきます。

スミスマシンの効果:メリット編

スミスマシンのメリット① 安全性が高い

スミスマシンは、そのバーベルの動きが決められた軌道に沿って上下するようになっているため、サポートがないフリーウェイトのバーベルの挙上よりも、基本的には間違いなく安全(※「基本的に」といった理由については後述するデメリットで確認できます)。

スミスマシンの軌道サポートがあれば、挙上の際にバーベルがグラついてしまう心配がなく、しかも限界に達してそれ以上持ち上げられなくなったら手首を返してウェイトをフックに引っかけて固定すればOK。いわゆる「潰れる」心配もありません。

スミスマシンを使えば、ウェイトを元の位置にまで持ち上げられなくなっても問題ないので、安全性は圧倒的に高いものになります。

スミスマシンのメリット② スポッターが必要ない

さらに、スミスマシンの効果的な使い方のひとつとして、高負荷の挙上を行う際にもスポッターが必要ないという点があげられます。

スポッターとはトレーニング中に補助をしてくれる人で、例えばベンチプレスで超高負荷のウェイトを挙上する際などは万が一のときのためにもスポッターの存在が大切になります。

しかしスミスマシンでトレーニングを行えば、手首を返すだけでバーを固定できるのでスポッターが必要ありません。

その結果、高負荷の挙上を繰り返す場合でも、スポッターの手助けが必要ないといったメリットがあり、1人でも安心してトレーニングが行えます。

スミスマシンのメリット③ 狙った筋肉を追い込むために効果的

さらにスミスマシンでは、上にあげたような理由から、力尽きたとしても安全が確保されているため、ターゲットにしたい筋肉を限界までとことん追い込んでいけるというメリットがあります。

スミスマシンでは、精神的にも安心しながら追い込みに集中でき、ウェイトを安定させるために本来のターゲットである筋肉以外の筋肉に意識がいってしまうことがほとんどありません。

そのため、鍛えたい部位をとことん追い込むといった点においては、とても効果が高いです。

スミスマシンのメリット④ 多くの筋トレに使える

スミスマシンの優れた効果のひとつに、多くの筋トレ種目をこれ1台で行っていけるといった点をあげることができます。

例えばスミスマシンのバーベルの下へトレーニングベンチを設置すれば、ベンチプレスやバーベルショルダープレスなどの多くのプレス系種目が可能。さらに、トレーニングベンチを置かなければ、バーベルスクワットやバーベルデッドリフトなどできます。

このように1台で様々な筋トレができるため、お金や時間、スペースの面でもメリットがあるといえますね。

スミスマシンのメリット⑤ 技術がいらないので初心者などにおすすめ

筋トレ初心者の多くは、まだ筋肉が弱いためパワーラックで行うと体がぐらついてしまうことがあり、本来集中したいことに集中できないといったことがあります。

そして体がぐらついてしまえば、それだけバランスを崩してしまうことも考えられ、特に体幹部が弱い初心者にとっては怪我の危険性もあります。

しかしスミスマシンであれば、そのグラつきが抑えられるため体幹が弱い初心者であっても、例えばスクワットの場合、重いバーベルを担ぎながらも股関節や膝関節の動作へ集中していけることになり、怪我の危険性も減ります。

フリーウェイトでは、正しいフォームなどをしっかりと習熟していく必要があり、筋トレ種目によっては覚えるまでに長い時間を要する点を考えると、知識が少ない初心者であってもトレーニングに集中していけるのは大きなメリットです。

スミスマシンの効果:デメリット編

スミスマシンのデメリット① 各筋トレ種目の効果を十分に得られない

ベンチプレスやスクワットなど大きな負荷を利用してトレーニングできる筋トレには、複数の関節と複数の関節を動かすための多くの筋肉が関与していくことになります。

しかし例えばスミスマシンでベンチプレスを行った場合、主なターゲットである大胸筋、上腕三頭筋、三角筋(前部)といった以外に、バーベルを固定したり体幹を安定させたりするために働いていた他の筋肉の関与がほとんどなくなってしまいます

これはつまり、本来のフリーウェイトで行うベンチプレスで鍛えられるはずの筋肉や神経には効果がないということになってしまい、結果的にベンチプレスで期待できる効果を十分に得られないということです。

そのことが、いつまでたってもベンチプレスに必要な体幹力や腕を安定させる神経が発達しないというデメリットになってしまいます。

スミスマシンのデメリット② 筋トレのフォームが崩れる

スミスマシンのデメリットとしてあげたいのが、常に固定された上下の動きしかしないので、フリーウェイトで行う際の正しい筋トレのフォームがいつまでも身につかないといったことがあげられます。

例えばスミスマシンでスクワットを行う場合、人によっては足の位置やバーベルを担ぐ位置を気にせずにスクワットを始め、腰を上下させる動作の中で、背中が完全に真っ直ぐになっているケースがあります。

しかし本来のフリーウェイトで行うスクワットにおいて、確かに「背筋を伸ばすように意識する」ことは大切になりますが、もっと厳密にいうと、背中は完全に真っ直ぐではなく軽く反った状態になります。

なぜスミスマシンでは背中が真っ直ぐになりがちかというと、バーベルのブレが起きないため、バーベルや足の位置を微調整してバランスを取らなくても安定して腰を上げ下げできてしまい、脊柱が最も安定する形に調整する必要がないからなのです。

このような間違ったフォームが身についた後にフリーウェイトを行うと、怪我につながることもあります。

スミスマシンのデメリット③ 筋肉のアンバランスが弊害になるかも

筋肉をより実戦的な場面で使うことになる様々なスポーツ。こういった実戦の場においては、ひとつの動作を行う上で最も効率よくスムーズに力を発揮していくためにも、その動作に関わる筋肉がバランスよく発達していることを求められます。

しかし一部の筋肉が強くて、他の筋肉がその強い筋肉を支えるだけの筋力を持っていない場合、せっかく大きく鍛えた筋肉が持つ潜在的な力を最大限に発揮していくことができなくなってしまいます

さらにアンバランスによって、本来働くはずの筋肉が十分な力を発揮できず、関節や靭帯に負担がかかり、それが怪我につながってしまうといったこともあります。

このようなことからスミスマシンのみで筋トレをした場合、筋力のアンバランスが発生し、トレーニングするにあたって弊害が出てくるというデメリットもあります。

スミスマシンのデメリット④ 全体的な筋力アップには効果が低い

スミスマシンの他のデメリットが、筋力アップに関して考えた場合の欠点。スミスマシンでは繰り返し述べてきたとおり、一部の筋肉しか関与しなくなるため、全体的な筋力を高めたいといったときには不向きです。

例えばスミスマシンとフリーウェイトのスクワットを比較した研究では、フリーウェイトのスクワットの方が圧倒的な結果が出たと報告されています。

その研究によると、全体的な筋肉の活動に関してフリーウェイトの方がスミスマシンよりも43%高く、ヒラメ筋やハムストリング、大腿四頭筋の内側広筋に関してもフリーウェイトの方が著しく上回りました。

このようなことから、全体的な筋力アップを求めてスミスマシンで筋トレするのは非効率的です。

スミスマシンを効果的に使うなら

スミスマシンの効果にメリットもデメリットもあることは見てきたとおりです。

このふたつの側面を理解しながらスミスマシンを効果的に利用していく場合、スミスマシンはあくまでフリーウェイトの補助的な位置づけで利用していくのがいいですね。

また、怪我から復帰したばかりで徐々に体を慣らしていきたいという人や、高負荷で追い込みたいけど補助してくれる人がいないため、1人でトレーニングしなくてはいけない人などにもおすすめです。

逆に、ひとつひとつのトレーニングのフォームを意識して最高の成果を出したい人やより筋肉増強を目指す人の場合には、フリーウェイトの方が効果的です。

こういった事実を踏まえ、上手にスミスマシンの持つ効果を活用していくのが賢いトレーニング方法になります。

スミスマシンの効果をデメリットとメリットで確認!おすすめな使い方が理解できる!?のまとめ

スミスマシンの効果をふたつの側面から見てきました。

スミスマシンを活用して筋トレで成果を出していくためにも、メリットとデメリットを理解しながら上手に付き合っていきましょう。

上手く利用できればとても便利な筋トレマシンなので、ぜひ有効活用してみてください!